ビジネス思考

考える力の考察「想像力」


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さて、考える力の考察 第3回のテーマは「想像力」です。英語だと “Imagination” ですね。

かつてない新しいものを創り出す、という方の「創造力 “Creativity”」ではないので、お間違いのないよう。(英語なら全然違う言葉なんですけどね。)「想像力」はビジネスシーンではそこまで聞く機会が多くない言葉かもしれませんが、実は様々な場面でこれを活用する機会は多いと思います。

例によって、この考える力の定義から見ていきましょう。

考える力の考察 記事一覧
第1回「考える力の重要性」
第2回「汎化能力」
第3回「想像力」(本記事)
第4回「メタ認知能力」
第5回「論理的思考能力」①定義
第6回「論理的思考能力」②妥当な根拠

ビジネスにおける想像力

ビジネスにおける想像力とは、

  • あることを実行に移すときに、
  • どのような状況となるかを想像し、
  • その実行結果を前もって予想することで、
  • より好ましい結果が得られるように調整していく力

であると考えます。

具体的には、

①「このプロジェクトでは新しい技術を導入することが決まったから、きっと設計段階でいつもより工数がかかるだろう。だからこの設計段階の時期の人員・予算を予め増強しておこう。」

②「今回の商談相手のお客様は、かなり技術的な話が好きなようだ。いつもならこんな細かい資料は持って行かないけど、念のため資料は用意して、ついでに技術者も一人連れてっとくか。」

③「経理部から、今期は会計システムが変更になった影響により経費精算を早めに済ませるよう通達があった。もしかしたら年度末の決算も例年より期限が短いかもしれない。早めに準備しておこう。」

といった、「未来」を予想した結果を基にして得られた洞察を、「現在」の行動へフィードバックさせるということです。「後悔しない」話。で説明した “織り込む” という言葉を使って、「未来を織り込む力」と表現してもいいかもしれませんね。

そして、この操作を何回も繰り返し行います。
フィードバックを受けて調整した現在の行動を基に、もう一度未来を予想し、さらにまた現在の行動へフィードバックする…、それを繰り返すことで、より精度の高いシミュレーションと、最適な行動の選択を行うことができるようになります。

もちろん未来は誰にも分からない。のですが、この操作の繰り返しにより、目指す未来と現在している行動とのギャップを発見し、未来と現在をより望ましい方向へ近づける力、それが想像力です。

想像力の欠如による弊害

想像力が足りないと、様々な苦難を招くことになります。先ほどの例で、想像力を働かせることが出来なかった場合の顛末を見てみましょう。

①「このプロジェクトでは新しい技術を導入することが決まったから、きっと設計段階でいつもより工数がかかるだろう。だからこの設計段階の時期の人員・予算を予め増強しておこう。」

⇔ 特に気にせず、いつも通りの人員・予算で計画を立ててしまった。設計段階で問題が多発したが人員の増強は出来ず、ひたすら残業をすることで何とか乗り切ったが、プロジェクトメンバーからは大不評。以降のプロジェクトではプロジェクトマネージャーを外されてしまった。

②「今回の商談相手のお客様は、かなり技術的な話が好きなようだ。いつもならこんな細かい資料は持って行かないけど、念のため資料は用意して、ついでに技術者も一人連れてっとくか。」

営業メンバーだけで訪問したら、先方からかなり細かい技術的な質問を受けて、しどろもどろに。直前まで “弊社は技術力が売り” なんて言ってたのに、説得力ゼロ。結局契約はライバル会社に持っていかれてしまった。

③「経理部から、今期は会計システムが変更になった影響により経費精算を早めに済ませるよう通達があった。もしかしたら年度末の決算も例年より期限が短いかもしれない。早めに準備しておこう。」

⇔ 例年通りのつもりで準備していたら、今期は期限がかなり短く通達された日までに間に合わなかった。遅れて何とか提出したが、経理部にこっぴどく叱られてしまった。

想像力の欠如は、”本来やらなくて済んだであろう” 余計な苦労や、”得られたはずの利益を逃してしまう” 結果、”きっと避けられたであろう” 望ましくない事態などを招くことになります。
ただただ、よく想像しなかったばっかりに!

最近ニュースで、「カッとしてやった」だとか「キレる若者」のようなフレーズと共に衝動的な事件が報道されているのを見かけますが、あれも、結局は想像力が足りないのだと思います。カッとなったとしても、キレたとしても、さすがにこれはやってはマズいな、と最後に踏み止まらせてくれるのは、想像力だと思います。(もちろん、倫理観も必要ですけどね。)

兎にも角にも、望まない状況を避け、望ましい状況に近づけるよう、想像力を働かせるべきでしょう。あなたの周りに、何故かいつも思慮が足りず、本来しなくてもよかったような仕事ばかり増やしている人が居たら、その人は想像力が足りないのかもしれません。仕事が早い人は、単に本当に手を動かすのが早いだけではありません。無駄な仕事を増やしていないのです。

コミュニケーションにおける「想像力」

さて、上記ではビジネスシーンの想像力の例を挙げましたが、本来想像力とはビジネスシーンに限った能力ではありませんから、別の想像力についても少し触れておきましょう。

上述の例では「”何を” 想像するのか」の対象は、主に「未来の状況」や「リスク」でした。別の面での想像力としては、「他者の内面」、平たく言えば「他の人が何を考えているか」を想像することが挙げられるでしょう。

最近ではMRIで測定した脳活動から、その人が見ている映像を機械学習で復元するなんていう研究も進みつつありますが、まだまだ「人の心を読む」なんていうレベルではありません。会話の内容や表情、背景・文脈から「相手が何を考えているのか」を推測することには想像力が必要になります。詳細は次回の 考える力の考察「メタ認知」にて考察しますが、これも想像力の派生能力と言ってよいでしょうね。

想像力を鍛えるには?

さて、では想像力を鍛えるにはどのような方法が考えられるでしょうか。

調べてみても、「旅行に行く」だとか「物語を聞く」「散歩する」などの、”想像力” ではなく “創造力” の方を鍛えるような情報しか見当たりません。どうやら世の中には、想像力を鍛える、確立されたメソッドはあんまり無いようです。

しかしながら、ゼロベースで考えてみると、ひとつ思い当たる方法があります。
それは空間把握・物理演算系の問題を解くことです。

空間把握・物理演算系の問題とは、例えば以下のようなものです。

立方体を切ったときの断面がどのような形となるか答える問題

Figure.1  立体の切断面の問題

投影図からどのような立体であるかを答える問題

Figure.2  投影図から形状を想像する問題

物理演算系のゲームアプリ

iOS

The app was not found in the store. 🙁

Android

テレビ番組

NHK Eテレ – ピタゴラスイッチ
(※この投稿後に放送された2018年1月1日の「大人のピタゴラスイッチ」では、~想像力としかくい穴~ という副題で想像力について解説されていました。とても面白かったので、興味ある方はご覧になっても良いと思います。)

 

上記の例題を見た方は、いま頭の中で、立方体を切ってみたり、どんな形かグルグル立体を回転させてみたりしませんでしたか?ピタゴラスイッチを見ている最中も、次にどんなギミックがあるのか頭を働かせているはずです。まさしく、それが想像力を働かせている状態です。

想像力を鍛えるには、とにかく実際に想像してみる訓練を繰り返すことが有効だと考えます。これらの問題を解くには、必然的に「こうしてみたら、次はどうなるかな?」であるとか、「こっちから見たらこうなるけど、あっちから見たらどうなるかな?」などの想像が必要になるため、これが想像力の向上の訓練として機能するのではないかと考えます。

少し飛躍があるように思うかもしれませんが、私には、
「立体を切ったときの断面図を求める問題」を解くのに必要となる力と、
「商談の際に、どのような資料やメンバーを用意すればよいか」を考えるのに必要となる力は、
同じものであるように感じられます。

もちろん実務の中で鍛えるのでも全く問題ないと思いますが、とにかく常に、少しあとの状況を想像し、未来を先取りしようとするクセを付けることです。それが想像力の向上に繋がります。

今回のまとめ

  • 想像力とは、「未来」を予想した結果を基にして得られた洞察を、「現在」の行動へフィードバックさせる力のこと。
  • 想像力の欠如は、様々な苦難をもたらす。百害あって一利なし。
  • 想像力を鍛えるには、とにかく実際に想像してみる回数をこなすしかない。予想が当たらなくても構わない。とにかく想像するクセをつけよう。

ではでは今回はこの辺で。

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