“後悔先に立たず” という言葉があります。
この言葉はどうも正しそうなので、私たちはどうやら後悔を先にはしなくて済むようです。
(やったね!)
でも、皆さんどうせなら後にだって後悔なんてしたくないのが本音ですよね。
今回は、後悔をしないためにはどのようにすればよいのか?について考察します。
後悔しているときの心情
まず後悔の具体的な心情を考えてみましょう。ほとんどは、こういう心理状態だと思います。
「あのとき、ああすれば(または、しなければ)良かった…」
人生は選択の連続ですが、後悔とは、「何らか過去の選択に対して、誤った判断をした」と考えていることだと考えられます。
つまり、後悔しないためには、誤った選択をしなければよいことが分かります。しかし、残念ながら、それは容易ではありません。未来は誰にも分からず、その選択が、後から振り返ってみると結果的に失敗であるかもしれない、という可能性を完全に排除することは不可能です。
ですから、後悔しないためには異なるアプローチが必要になります。
失敗を予め織り込んでおく
失敗する可能性を完全に排除することが出来ないのであれば、織り込んでしまえばよいと考えます。
「織り込む」とは、投資の世界でよく使われる言葉で、”取り込む” に近い言葉ですが、例えば以下のように使われます。
市場参加者は既に今月のアメリカの利上げを充分織り込んでいたので、実際の発表を受けても驚きはなく、米ドル相場に大きな反応は無かった。
言い換えれば、「未来の出来事について、事前にその内容を予測・充分想定しており、それを現在の行動に反映済みである」という状態を表します。これを後悔への対応策として適用すると、「現在の選択が、結果的に失敗に終わる可能性を、予め想定し受け入れておく」ということになります。
さて、そうすると次の疑問がすぐに湧きます。
選択するときには、当然「うまくいくはず!」と思っているはずです。「そんなにすんなり失敗を受け入れられるくらいなら、後悔なんてハナからしてないよ!」とも思いますよね。
おっしゃるとおり。失敗を受け入れるのは、心理的になかなか難しいのです。失敗を受け入れるためには、どうやら心の準備が必要なようです。一体どのように備えたらよいのでしょうか?
失敗を受け入れるための準備
失敗を受け入れるための準備、それは、
「都度の選択において、一旦立ち止まり、情報を集め、熟考し、最良の選択を行えるよう努力を尽くすこと」だと考えます。
単に「深く考えずに適当に選んでしまった」というだけでなく、「誰かがその選択肢を勝手に決めた」状況や、「特に選んだつもりもない選択肢をいつの間にか選んでいた」という事態も避けねばなりません。
その選択が結果的に失敗に終わったとしても、その「結果」が、「真剣に検討を重ね、自分の意志で選び、最善の努力を尽くした結果」であると認識しているとき、人はその結果に納得することができると考えます。この条件を満たしたとき、人は、悔やむことなく失敗を受け入れることが出来るのではないでしょうか。(もちろん、”悔しく” はあるでしょうけどね。)
そうはいっても、時間は有限であるため、何でもかんでも全ての事柄に最善の努力を尽くして後悔を100%避けることは難しく、後悔してしまうこともあるかもしれません。しかし、悲観しすぎることはないと考えます。
後悔しているということは、「あのときの選択が間違いであったことを、いま認識できている」ということであり、今のあなたが、昔のあなたより成長している証でもあります。しばらく落胆し、居酒屋でくだを巻き、枕を濡らしたら、すっきりして前を向きましょう。
後悔しない選択を積み重ねていくと、あとあと人生の様々な岐路を振り返ったとき、きっと「あれはいい選択だったな」と思える日が来ると信じています。その当時は、大失敗だと思っていたとしても、ね。
あなたの次の選択が、結果がどうあれ、きっと後悔しない、誇らしいものでありますように。
今回のまとめ
- 後悔をなるべくしないためには、最良の選択が出来るよう努力を尽くすことが重要。
- 人は、真剣に検討を重ね、自分の意志で選び、最善の努力を尽くした結果であれば、例え結果が望ましいものではなかったとしても、その結果に納得することができる。
- 後悔は、自分が昔よりも成長した証でもある。ひとしきり楽しんだら、ポイと捨てて前を向こう。
ではでは今回はこの辺で。
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